おっさんはマンチェスターユナイテッドサポーターだ。かれこれ六年ぐらいユナイテッドサポーターをしている。応援しているクラブチームがイングランドのチームだから、代表チームもなんとなくイングランドをおうえんしてしまうが、あの時はちがった。
二〇〇六年ドイツW杯。
ジーコジャパンがオーストラリア相手に無様な戦いをし、ブラジルにボッコボコにされたあの大会だ。
おっさんは友人たちとどこが優勝するかかけていたわけだが、おっさんが優勝予想したのはフランスだ。
その大会のフランス代表は、二〇世紀最高のフットボーラー、ジダンの最後の大会だった。おっさんは当時からレアルマドリーが大っ嫌いだったが、ジダンは大好きだった。
おっさんがフランス代表にかけたのは、そんな偉大なフットボーラーの最後がW杯優勝で終わったら夢があるなという希望と願掛けを込めてフランスにかけた。おっさんの友人はフランスはねーよと皆がいったし、ほかでもないおっさんも願掛けみたいなものだったので、あまり期待していなかった。
ところが、予想に反してフランスは快進撃を見せ、ついに決勝まで来たわけだ。
おっさんは本当に嬉しかった。
世界中のフットボールファンに愛されたジネディーヌ・ジダンの最後の試合がW杯の決勝だなんて、なんとフットボールの神様に愛された人なのかと。
相手はイタリアだ。W杯では毎回優勝候補に上がるチームで、はっきり互角といってもいいが、おっさんとしては正直勝敗などどうでもよかった。この試合でフランスが負けてしまっても、ジダンの引退としては素晴らしい形になると思ったからだ。フランスが勝ったら掛け金4万8000円が入る計算など全くしていなかった。それでいつものピンサロのちょっと長いコースに行ってやろうなんて微塵も考えていなかった。
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